いつでも起こる静電気
比較的に夏よりも冬の方が、空気が乾燥しているため、静電気が起こりやすい傾向にあります。
ただ、静電気は空気が乾燥もしていない夏にも起こります。
気温が高く湿気の多い季節に起こる静電気は、不思議に感じると思います。
実は、静電気が起こる場合、色んな要因が組み合わさり起きます。
実際に私も6月の梅雨時期にも関わらず、車の扉を開ける時に静電気でバッチっときたことがあります。
今回は、この厄介な静電気について、考えられる要因を紹介していきますので、参考にしてみて下さい。
何故、静電気が起こるのか?
静電気が起こる要因を紹介する前に、そもそも、何故、静電気が起こるのか気になると思います。
静電気の仕組みについて、軽く触れておきます。
まず、基本的に人間に関わらず、全ての物が電気を持っています。
その電気には、プラスとマイナスがあります。
電池と同じです。
静電気が起こる場合、体内に溜まったプラスイオンが、マイナスイオンを溜めた物に触れると静電気が発生します。
プラスイオンは、マイナスイオンを引き付けます。
マイナスイオンの特性は、放出したい性質のため、お互いに引き付け合います。
その時、マイナスイオンの移動が起こり、その現象が静電気というわけです。
夏の静電気
静電気は、プラスとマイナスの引き付け合いで起こるため、季節関係なく発生します。
夏は気温も高く湿気があるため、静電気が起こりにくくなっているだけで、条件が揃えば、いつでも発生します。
また、夏は湿気のおかげで空気中にマイナスイオンが発生します。
更に人は、暑いと汗をかくので、水分をたくさん飲みます。
水を飲むということは、身体にマイナスイオンを取り入れるため、電解質の摂取により、静電気が起こりにくくなります。
例え、静電気が起きたとしても、夏の静電気は肌で感じる程度の静電気ではない場合が多いため、静電気を受けていても自覚していないことも多くあります。
仮に、夏に静電気を感じた場合、室内の冷房で空気が乾燥していることが考えられます。
このような場合、肌が乾燥している証拠でもあるため、ミストでこまめに保湿ケアを行うと軽減されます。
冬の静電気
冬は空気がとても乾燥しています。
空気が乾燥するということは、空気中にマイナスイオンである、湿気がない状態のため、電気が逃げにくくなります。
そのため、身体にプラスイオンである電気が、付着しやすくなります。
更に化繊の繊維で作られた衣類(レーヨン、ナイロン、ポリエステルなど)を着ていると電気は、更に身体に蓄積されやすくなります。
冬の衣類は着る素材に気をつけることで、静電気の発生を抑えることができます。
下に素材の表をまとめてみました。
服を組み合わせて着る時は、プラスとプラス、マイナスとマイナスのように同じ特性の素材と組み合わせることで、静電気が発生しにくくなります。
例えば、ウールのセーターを着る場合は、ナイロンやシルク素材の肌着を身に着けるようにします。
静電気が発生したやすい組合せは、下の表でいうと、毛皮と塩化ビニールの素材の組み合わせです。
下の表を参考に距離が遠い素材の組み合わせは、静電気が発生しやすくなるので、気を付けて下さい。
このように対極となる素材を合わせて着る場合は、帯電しやすくなります。
特に安価なセーターは、素材がウールとアクリルの糸で編まれていることが多いため、静電気が発生しやすくなります。
安くて可愛い衣類も多く売られていますが、静電気を意識する場合は、購入前に素材もしっかりとチェックすることで賢い買い物ができます。
← +(プラスイオン)強 | 弱い | -(マイナスイオン)強 → | 毛皮 | ウール | ナイロン | 絹(シルク) | レーヨン | 木綿 | 麻・リネン | 皮膚 | アセテート | ポリエステル | アクリル | ポリウレタン | ポリエチレン | 塩化ビニール |
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静電気が起こりやすい体質と美容法
基本的に静電気は夏は起こりにくいと書きましたが、季節に関係なく静電気が起こりやすい人がいます。
人よりも静電気が起こりやすい人、起こりにくい人がいます。
よく静電気が起こる人は、もしかすると、静電気を発生させやすい体質なのかもしれません。
そこで、静電気が起こりやすい体質の特徴と改善方法も紹介します。
静電気を放出しにくい人
静電気体質の人とは、静電気を帯電しやすく、自然に放電することができません。
どういうことかと言うと、健康な人は静電気が起こりにくいのです。
まず、静電気が起こる前に自然に放電することが、できると言われています。
怖い話ですが、静電気がよく起こる人は動脈硬化にも要注意です。
静電気が体に帯電すると言うことは、血液の流れが悪いため自然に放電できていないからです。
血液の流れの良い人程、自然に放電することができるようです。
静電気が起こりやすい人は、食生活などの普段の生活を改善する必要があります。
免疫機能が弱い
静電気がよく起こる人は、自律神経や免疫機能に障害がある場合も考えられます。
自律神経の乱れは、少しのことからでも、乱れやすくなります。
性格に起因する部分もありますが、免疫機能が低下すると自律神経も乱れやすくなります。
更に静電気が身体に帯電すると、疲労感が出ます。
また、体の中でカルシウムが流出します。
その結果、イライラや倦怠感などの症状もあります。
他にもにビタミンCも流出していきます。
インフルエンザや風邪もひきやすく、免疫機能が低下するため、切り傷や擦り傷などの少しの怪我でも治りにくくなります。
最近、静電気がよく起こるなと感じたら、たっぷりと栄養を取り、早目に就寝するなど、身体のケアも必要です。
冷え症である
女性に多い冷え症ですが、冷え症の方は静電気がよく起こると言われています。
その他にも冷え性の人は、肩こりや腰痛といった悩みもあげられます。
静電気が体に帯電するとマイナスイオンが減少し、プラスイオンが増えることにより、身体が酸性化していきます。
酸性化すると活性酸素も増えます。
活性酸素は、肌にも良くありません。
その活性酸素から、腰痛や肩こりを引き起こしている場合も考えられます。
体にプラスイオンが増えると、静電気の他にも健康にも悪影響を及ぼします。
ミネラルウォーターやポカリスエットのような電解質を飲むことで、身体の中からマイナスイオンを補うことができます。
例えば、加湿器などの対策を取ることで、多少の改善は見込めます。
冷え性の人は、毎日、しっかりと身体を温めるような生活を意識することも必要と言えます。
また、冷え症を改善する方法については、以前に書いた岩盤浴と入浴はどっちが効果が高いのか?冬のダイエットと冷え症を改善する方法で紹介していますので、そちらも併せて参考にしてみて下さい。
マイナスイオンで改善
身体の中を正常な状態にすることで、静電気は起こりにくくなります。
特に冬であれば、鍋料理を定期的に食べることをお勧めします。
鍋料理は、野菜を刻む程度で済み手軽で簡単にできます。
しかも、美味しく体も温まります。
また、鍋料理は食材を茹でながら食べれるため、マイナスイオンが発生します。
鍋の食材によっては、美容にも良い食べ物を手軽に簡単に摂り入れることができます。
野菜が苦手な方でも、鍋料理の野菜は食べやすく摂取しやすいはずです。
鍋料理で身体のドロドロ血液を綺麗にすることもできますし、特に冷え性の人は身体の芯から温まることができるため、とても効果的です。
睡眠との関係
睡眠不足が長く続くと免疫力の低下に繋がり美容にも健康にも良くありません。
仮に十分に睡眠を取っているにも関わらず、起きた時に疲れや倦怠感がある場合、静電気が体内に帯電している可能性があります。
睡眠中は無意識のうちに寝返りをします。
睡眠中であっても体が動けば、自然と静電気が発生します。
また、睡眠中の静電気は、寝返りをしたとしても、起きている時よりも身体は動きません。
そのため、体から、静電気が抜けにくく、体内に蓄積されます。
朝起きた時に疲れや倦怠感を感じる場合、改善するためには、布団やベッド周りに静電気の発生しやすい物がないか確認しておくこともポイントです。
例えば、パジャマとベッドシーツ、布団などの素材の組み合わせを見直すのも効果的です。
素材の組み合わせに関しては、衣類の組み合わせのところで、紹介した表を参考にしてみて下さい。
他にも、寝過ぎる場合も静電気が体内に帯電しやすくなります。
7時間~8時間の睡眠を心掛け、質の良い睡眠をするようにすることが大切です。
更に睡眠前にはミネラルウォーターを摂取し電解質を予め飲んでおくのも良いでしょう。
夜中、トイレで起きた時にもミネラルウォーターを摂取し体内を乾燥させないことも大切です。
静電気の発生を事前に予防する
静電気に気をつけていても起こる時は起きます。
身体にどのようなタイミングで帯電され、どのタイミングで放電されているなんてことは、目に見えない限り自分では分かりません。
だから、静電気は厄介なのですが、静電気が帯電してるしていないに限らず、静電気を事前に予防できれば、静電気で嫌な思いをすることが減るのではないでしょうか。
ここでは、厄介な静電気を事前に予防する方法を紹介していきます。
壁や地面を触る
ドアノブなどの金属部分を触る前に、アスファルトやコンクリートの壁などでを事前に触ることで、静電気を予防することができます。
静電気はプラスイオンとマイナスイオンの移動で発生する現象と書きました。
そのため、事前に身体に溜まった静電気である、プラスイオンをマイナスイオンに流しておくことで、仮に金属部分を触った時に静電気が発生しても軽い現象で済みます。
小銭を利用
帯電していると小銭でも静電気が起こります。
ですが、不意打ちに起こる静電気に比べると、嫌な思いも軽くで済みます。
事前に小銭を触ることで、手軽に静電気を予防することができます。
小銭以外でも車や家の鍵をしっかりと触ることで、静電気を事前に予防することができます。
肌の保湿
肌が乾燥していると静電気を寄せ付けてしまいます。
特に冬は、インフルエンザ予防として、アルコール消毒をこまめに行うこともあると思います。
一方で、アルコールは、肌を乾燥させてしまう原因になります。
ウィルスは除菌できても、乾燥することで、静電気を引き起こしやすくなるため、アルコールの後はハンドクリームで予防するのもポイントです。
また、入浴後は、ボディークリームや乳液で身体も保湿するようにして下さい。
また、マッサージしながら塗ることで、血行をよくすることもできます。
冷え性の人には、改善策としても取り入れてみて下さい。
髪の保湿
髪の毛が乾燥していると静電気は起こりやすくなります。
特に冬は、髪も地肌も乾燥しやすくなり、身体に電気を帯電する傾向にあり、イヤホンで曲を聴いている時に耳にバッチっと静電気が起こった経験がある人も多いのではないでしょうか。
静電気が起こりにくいシャンプーもあるので、そのようなシャンプーに冬場は変えて見ても良いかもしれません。
シャンプーを選ぶ時は、アミノ酸系のシャンプーに変えるなど、自然な洗い上がりの商品を選ぶようにすると良いです。
ノンシリコンシャンプーを使ってから、静電気が酷くなったと言った人もいますが、ノンシリコンシャンプーが悪いわけではありません。
シリコンは、髪の表面をコーティングするので、一見、ノンシリコンシャンプーよりも静電気が起こりにくいように感じるかもしれませんがシリコンが髪に蓄積されてしまうと、最悪の場合、髪に余計な埃やウィルスが付着しやすくなるなどのトラブルにもなります。
シリコンシャンプーについては、しっかり洗い流しているのに髪の毛がギトギトの理由はシリコンの蓄積が原因でビルドアップ?で紹介していますので、そちらも併せて参考にしてみて下さい。
もし、ノンシリコンシャンプーを使っていて、静電気が気になるようであれば、タオルドライした髪に天然100%の椿オイルを少し髪に薄く馴染ませることで、髪表面をコーティングできるので、髪の保湿ケアになります。
天然100%の椿オイルであれば、お手頃価格で手に入りますし、オーガニック志向の人や敏感肌の人も安心して使えるため、お勧めです。
ヘアブラシを変える
ヘアブラシからも、静電気は発生します。
特にプラスチック製のヘアブラシやクシを使っていると、静電気が起こりやすく、髪がまとまらない原因にもなります。
同じヘアブラシでも、天然の豚毛、馬毛で作られたヘアブラシの方が、静電気は起きにくくなります。
ヘアブラシの持ち手の部分の素材も重要で、プラスチック製の物よりも、木製の物を使うと静電気が起きにくくなります。
また、マイナスイオンを発生させるヘアブラシもあるようなので、そういった商品に頼るのも良いかもしれません。
静電気予防スプレーを使う
静電気を手軽に簡単に予防してくれる、静電気スプレーを使うのも予防の一つです。
静電気による、服のまとわりつきや花粉も一緒に予防してくれます。
静電気が起きやすい人は、1つ用意しておくと便利です。
まとめ
冬になると避けられないのが、静電気です。
ですが、少し意識しただけでも、改善することができます。
人と比べて、静電気が起きやすい人は、まずは、服の素材の組み合わせを意識してみると良いと思います。
静電気は、美容にも健康にも良くありません。
あまりにも静電気が起こると、同じ世代の人よりも老けてしまう原因にもなります。
既に身体が酸化している場合もありますので、気になる場合は、生活習慣や電解質の摂取、睡眠を見直されることをお勧めします。